公益社団法人京都保健衛生協会
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アミメアリ
特徴
アミメアリ
体長は約3ミリ,体色は黒っぽいアリです。
フタフシアリ亜科の仲間です。
フタフシの名前のいわれは,腹柄節が二つあることからです。
アミメアリ頭部
アミメアリの名前のいわれは頭部や胸部に独特のしわ模様があることからです。
アミメアリ腹部
後方に向かって伸びる鋭い
一対の棘が前伸腹節にあるのも特徴の一つです。
被害
今回の標本は,5月に「アリがたくさん家の中に入ってくる」という相談で現場調査に赴き採集したものです。
かんだり刺したりしませんが,被害の多くは,今回のケースで分かるように大量に屋内に侵入してくるとです。
対策
最近は色々なベイト剤(毒餌)が売られています。ところがベイト剤による駆除で成否を握るのは,ベイト剤を食べてくれるかどうかです。市販されているベイト剤は,アリの好みに合うように色々なタイプが作られています。ベイト剤の効能書きをよく読んで,駆除に適したものを選びます。ベイト剤を食べると同じ仲間のアリにもベイト剤を分け与えるために,うまくいけば巣を全滅させることも可能です。
また,いくら優れたベイト剤でも,餌になる食品類が管理されていないと,なかなかベイト剤を食べてくれません。餌になる食品類の整理整頓も重要です。
アミメアリは,土の中に深い巣を作りません。枯葉や植木バチのしたなどが巣の場所です。そして,簡単に巣を移動させます。特に野外の巣に対して殺虫剤を散布する方法は効果が上がりにくいようです。
他の種類のアリに仲間には一匹の産卵する女王アリと多くの働きアリから巣が構成される種類が多くいますが,アミメアリは,女王アリを持ちません。働きアリが産卵することができます。そのために大量の餌などの条件に合えば異常ともいえるほどに働きアリが増えることになります。巣の中に数万匹の働きアリが存在することもあります。多くな巣ではベイト剤を食べきるこも考えられますので,時々,設置したベイト剤が残っているかを確認する必要があります。