公益社団法人京都保健衛生協会
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イエダニ
特徴
ネズミの巣の中にいて,ネズミを吸血しています。時折,宿主のネズミがいなくなったときや,イエダニが大発生をしたときにネズミの巣から離れ,人を吸血することがあります。
室内で見つけられるダニの中では比較的大型で,体長は,1o近くにもなります。吸血していることが多く,吸血した血液のために体の色が赤黒くなるので簡単に見つけられます。
 また,掃除機のゴミから見つけ出されることもあります。


イエダニは,腹部の肛門板が細長いこと,胸板に3対の毛があること,腹部全体に比較的長い毛があることなどが特徴です。

イエダニによく似た種類に鳥に寄生するトリサシダニやワクモがいます。トリサシダニは,腹部の毛が少なくて,小さいことから,ワクモは,肛門板が幅広いことなどでイエダニと区別できます。
正確な種類を調べたうえで対策を立てる必要があります。

正確な名前を決めるには顕微鏡が必要です。
京都保健衛生協会宛に郵送でお送り下さい。正確な名前を調べます。

対策
体のやわらかい所を特によく吸血します。被害の現れ方は,まちまちで,あまりかゆみを感じない人や一度刺されたら何時までもかゆみが続く人などまちまちです。
イエダニの被害と確認できたら,早急に原因になっているネズミの巣を見つけ出し,巣を清掃し,除去するとともに,その周辺に殺虫剤を散布します。
 ただ,ネズミの巣は,天井裏など人の手の届かないところにしていることが多く,巣を見つけ出すのは簡単ではありません。

イエダニの駆除には,殺虫剤散布が効果的です。被害場所の床面や畳の表に市販のエアゾールの殺虫剤を散布します。一時的には効果があります。殺虫剤の説明書の用法用量を守って殺虫剤を使用します。
ネズミの巣を除去できなければだらだらと被害が続くことがあります。